4月1日 (土)
朝起きると、俺はなぜか死んでいた。
ガチャッ☆
…俺はそのままの勢いでドアを開けた。
バッと光は振り返る。
…はずだった。
「誰だっ!?」
しかし、光じゃない、違う誰かがそう言った。
「あぇ…?然…。」
そこには、佑のもう一人の友人、然がいた。
そして、然は佑に歩みよる。
…はずだった。
だが、然は佑をスルーし、ドアをしめる。
「風か…。」
「んなっ!?」
…ぁんだと?風ってなんだ風って!?
「光が…帰ってきたかと…思ったのに…な。」
俺が危うくドアに挟まるとこだったぞこの野郎!!
「佑だって…もう…いない…。」
ここにいることわかってんだろ!?
「光っ…佑っ…。」
こいつ俺のことからかってんのか?つーか光出せ、光!!
「ひっ…ぅ…あぅ…えっ…ふ…」
え!?マジ泣き!?んなキツイこと言ってねーぞ!!
なんか居心地悪くなって、俺は然の頭を軽く叩いた。
「ぇ…。」
「どした?」
「…。」
「どーした?」
「…。」
「どうしたんだっつってんだろ!?」
しばしの沈黙。
「ぅっ…ぎゃぁぁああああああっ…あっあああああぁっ!」
あぁ…耳がキーンとする…
って、俺を馬鹿にしてんのかこいつはぁぁぁぁぁっ!
「うるっせーよ!この馬鹿野郎が!!」
「…ゆ…ゆぅ…な、なんで…ぎゃあぁ…ぐふっ」
俺はこいつの口を塞いだ。うるさいったらありゃしない。
「もご、もごもごもごもごっもご?」
ぁん?
「もごもご言うな!!」
あ、俺が口塞いでるせいか☆
「あー…すまん。」
俺が手を離してやると、こいつはゼイゼイ言いながらも、
はっきり言った。
「佑、死んだんじゃなかったのか!?」
あ。そうか。
「どうしてここに!?つーかいつのまに!?」
え?
一応俺は然に、今までのいきさつを話した。
「すげーv俺も一度天使に会ってみたいなぁv」
でたよ…この天然ちゃんが。
「佑ばっかずーるーっ俺も死にたーいv」
然の然は天然の然だなvうまい、俺。
それと、一つ気づいたことがある。
俺の姿は普通の人には見えないらしいのだ。
然の、「風か…。」発言もこれで納得した。
俺はまた然の天然が始まったものだとばっかり…
そして、俺に触れると俺の姿が見えるようになることも。
あの天使、大事なことを言っていかなかったな…っ
「だーからいつまでも平なんだよ!!」
あのくそ天使め…
あ。そうだ。光は?さっき然も、
「帰ってきたかと思ったのに」って言ってたし。
どっか出掛けてんのか?
「おい、然、光はどこ行った?」
そう、俺が言ったとたん、然の空気が…暗くなった。
…なんだ?
「光はっ…光は、殺されたんだ。」
はい?
「ぃ、今、何て…言った?前…?」
「何度も言わせんな!!光は死んだってんだよ!」
「…悪い…冗談…だろ?」
…冗談だと思いたかった。
今日はエイプリルフールだから…と。
そしてなぜか、自分が死んだ時よりも
動揺している自分がいた。
光が誰に殺されると言うんだ…?
「どうして!?光は…誰に!?」
「光は…。」
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