4月1日 (土)
朝起きると、俺はなぜか死んでいた。
「よく…よく思い出せ。」
そうだ。
ナゼ俺ハ死ンダンダ?
考えている間にも足は家に向かう。
もう時間が無い。
早く 早く 早くっ…
俺は直感的にだが
この家に入ってはいけない
と感じていた。
しかし、遅かった。
もうすでに、俺は家のドアを開けて
廊下を歩いていた。
床がギシギシと軋む。
天井からは蜘蛛の巣が垂れているし
壁にはひびが無数にある。
むっとしたカビの臭いもする。
外とは反対に家の中は湿気が多く、
湿った肌に空気がひんやりと感じた。
俺はボーっとしていたが
気づけば階段をのぼり、
自分の部屋の前に立っていた。
アケルナ。
そう俺の中の声は言った。
アケタクナイ。
俺だってそう思っているさ。
しかし無情にも足は進み、
俺は部屋のドアを開けた。
そこには…
え…?
「遅かったじゃねえか。」
何でここに…
「どうした?」
…天使がいるんだ!?
「…なんて野暮な質問はしねぇ。」
なんだ…こいつ?
「どっ、どうしてここに!?」
「じゃあお前はどうしてここに?」
答えられなかった。
足が勝手に…なんて阿呆らしい。
「…。」
「俺はここに来る理由がある。」
「…何だ?」
「お前を殺すためさv」
なっ…!?
「っ…どういうことだ?」
「どうもこうも…
「俺は生きているのか!?
なぜお前は俺を殺しにきた!?」
俺は早口でまくし立てた。
「俺はっ…
「生きていたいのか?」
「俺は…
「生きていたら刑務所行きだぞ?」
それでも俺は…
「生きたい。」
「クッ…クッククク…」
「何がおかしい!?」
「俺を殺しておいて…」
「…!?」
「死にたくない だと?」
「ぉ…お前っ」
「いいご身分になったもんだな?」
「天使がっ…ぁぁああ…」
「久しぶりだな?佑…」
PR
COMMENT