4月1日 (土)
朝起きると、俺はなぜか死んでいた。
織が誰かに取られたのを知った光は…
真っ先に俺を疑った
光を純粋に応援していた俺を…
光を信じていた俺を…
俺は自分が光の親友だと
思い込んでいただけだった。
現実は 違う。
俺は然を憎んだ
しかし、それ以上に…
俺を裏切った光を憎んだ。
辛かった
苦しかった
俺は光がいればそれだけで
ヨカッタノニ…
そばにいてくれるだけで
ヨカッタノニ。
俺ガ殺シタ…親友…ヲ。
俺は足を止めていた。
「ここは…どこだ…?」
記憶をたどる。
ここは…俺の家?
「どういうことだ…?」
随分と寂れていて、
空き家のようだった。
俺は家の中に入ろうとしている。
イヤダ。
イヤダ…
「嫌だっ。」
吐き気がする。
吐き気がする。
吐き気がする。
すぐにでもこの場から
立ち去りたかった。
しかし足は無情にも家に向かっていく
「赤い靴」を履いたカレンのようだ
なんて、
昔母さんに読んでもらった童話を
思い出している自分に苦笑する。
なんでこんな時に? と。
その時、自分の記憶に
違和感を感じた。
何で今までこの疑問を出さなかった?
全てはスタートにあったのだ。
自分の死がスタートだなんて
おかしな話だけどな。
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